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何気なく暮らしている日々の中にある『アート』を紹介していくブログ。
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Inside Out Project

日本ではなかなか市民権を得ないストリートアート。
理由は多分、簡単で、それは日本が平和だからだ。
そして、上は社会的な問題をうまく隠す人種で
(最近は色々とぼろが出てきたが、それでも)
下は気付かない振り、あるいは何も考えていない。
音楽や映画のチャートを見れば分かると思う。
恥ずかしいことに自分もその中の一部だ。
大声で正論を言う人が変人呼ばわりされる社会だ、と思う。

日本でのストリートアートのイメージは、ただの落書き、
であると思う。
そして悲しいことに、実際そういうものが多い。
一時期、渋谷の街角で『反原発』系のストリートアートを
たくさん見たが、受け取る側が何も感じていないか、
そもそも「いつもの落書き」だと思ってよく見ることもない。
やる側も受け取る側も、悪い意味での『自己』の枠を
出ることがない。
人を楽しませる、もしくは何かを伝える。
そういったストリートアートの数が少ない。
市民権を得ない理由だ、と思う。

あるストリートアーティストを知って、
『表現』と『メッセージ』の関係性を改めて考えた。
自分には足りないものがたくさんあるな、と。
人それぞれ、足りないと感じることはあるだろうけれど、
『表現』ということにおいて重要なもののひとつが『メッセージ』で、
人によっては「それなくちゃダメだろ」という人もいると思う。
つくづく自分の生きている『世界』の狭さに落胆する。

僕は、表現にメッセージを入れるのが苦手だ。
「怒り」という感情が外に向くことが少ない。
どこか諦めのような気持ちを持って生きているんだと思う。
そして、社会的な、大きな問題にさらされずに生きてきた。
幸せ者なのだ。
平和に慣れた日本は、多くの特殊な問題を抱え始めているように思う。
社会のせいとは言い切れないし、僕は海外に住んだこともないので、
「これだから日本は〜」などと言える立場ではない。
だから、これは僕の生きてきた『世界』から受け取った意見だ。

表現には色々な方法があって、
自己表現、問題提議、人を楽しませる目的、
そういったものが様々な形で混ざって、良いものが出来上がる。
そして受け取る側も、ある程度の知識がないといけない。
それでやっと対等であると思う。
良いものを、ただ「なんか良い」と言って下から見上げるのではなく
(「私は何々様の下で漏れた光にありがたく当たるだけで十分です」
 という人は、そのままでいればいいけれど)
自分もアーティストと同じ場所に立ってこそ、作品の本当の価値が
わかるはずなのだ。

そして、僕たち表現をしたい側も、
同じように、同じ場所に立って、あるいはしっかり梯子をおろして
『自己』の枠を取り払わなければいけないと思う。
色々なことに疑問を持つ目を、自分にも向けて、
良いものをつくる。

ステップアップをする機会が来た。
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プロフィール
HN:
Ryosuke Watanabe
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性別:
男性
自己紹介:
自分や友人の周辺で起こる日々のアートに注目。
面白いこと、紹介していきます。
興味を持った方、感想等はコメントへお願いします。
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