忍者ブログ
何気なく暮らしている日々の中にある『アート』を紹介していくブログ。
[40]  [39]  [38]  [37]  [36]  [35]  [34]  [33]  [32]  [31]  [30
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


photograph Ryosuke watanabe

『哲学』とか『宗教』の話。
となると、一歩引いてしまう人も少ないくない。
特に『宗教』の話は、人によってはかなりパーソナルな部分であるし、
一部の新興宗教の問題もあってか、多くの日本人は「無宗教」であると
自称しているように思う。
又、逆に、何らかの宗教を信仰している人たちも日本のそういった風潮に
合わせるようにあまり主張をしない。
一部の押しつけがましい人たちは除いたとして、
社会の中で自分が信じているものに胸を張れない、というのも
なんだか悲しい話ではある。
空気が自由を奪うということは、社会に多い。

そんなことを言う私の立場は?といえば、
「宗教には属さない」というスタンスだ。
肯定もしたくないし否定もしたくない。まだまだ知らないことばかりである。
ということで、私自身ほぼ無宗教を謳う人間であるのに、ただ宗教を否定する人を
敵に回してみようと思う。

日本人の多くは宗教的行事を習慣として生活している。
それを掲げて否定するつもりはない。習慣と宗教は違う。
しかしその習慣に対してなんの疑問も持たずに生活するのは、少し違うように思う。
自分で考えることをしないで生きることは否定しない。そういう生き方もある。
しかし、そんな状態で人の信じていることを否定するのはおかしい。
それは、「無宗教」という宗教であるように思う。
そんな皮肉の効く人はたくさんいる。

『生と死』というのが、『哲学』や『宗教』の根本にあると思う。
「私は無宗教である」という人も、身近な人や生き物の死を前に
「脳が機能停止した状態だ」とか「ただのタンパク質の塊だ」なんて
言う人はなかなか居ない。
お墓に行って、手を合わせてその人のことを考えたりする。
「空の上で幸せになってくれているといいな」と思う。
無宗教というものを突き詰めていれば、その行為は矛盾する。
スピリチュアルという概念はそもそも宗教的概念だからだ。

簡潔に言えば、私が思う多くの日本人は、
かなり中途半端な位置にいて、知識もなく、にもかかわらず何故か
当たり前のように宗教や哲学を毛嫌いする。
「それは道徳」だ、という人もいるかもしれないが、その『道徳』は多くの哲学者が
根本を作ってきたはずだ。

ここで、残念なお知らせがある。
あなた方が亡くなった時、大体の人は仏式のお葬式になるだろう。
それは習慣であって、宗教ではない、としておこう。
しかし、『戒名』というのをご存知だろうか?
多くの人がお葬式をする上で形式的に、数万円を払って『戒名』というのを
お坊さんにつけてもらうことになるだろう。
お寺によって値段は様々で、少し調べてみればわかるが決して安くはない。
形式的に名前をつけるだけの為に払うお金だ。数十万することすらある。
卒塔婆などに書かれるのがこの『戒名』である。
この『戒名』とは何かと言えば、出家したときの名前である。
「空海」とか「寂聴」とか、いえばわかりやすいだろうか。
本来は、生きているうちに出家して付けられる法名とか僧名というものだ。
私たちは当然、生きているうちに出家することはないので、
死んだ時にこの『戒名』がつけられる。
出家とは何かと言えば、仏門に入り、仏の元で修行することである。

こんなことを言うと、一部の人からもの凄く怒られそうだが、

つまりあなた方は、死んだと同時に自動的に仏教徒になり、
死んだ後も、修行をしながら、偉い菩薩様や仏様の元で毎日ありがたい教えを
聞いて過ごすはめになる訳だ。

私たちが普段、否定ないしは毛嫌いする『宗教』を信仰する人々は
その点、自ら進んで『生と死』などについて学び、
自分がどういう存在であるのか、ということを学んでいたりする。
私は宗教について肯定する気は全くない。
私が『無宗教』というものの存在に疑問を抱いたように
もちろん、『宗教』というものにだって疑問を抱かずにはいられない。

しかし、何も知らず、考えず、頭ごなしに宗教を否定する人は、
ある一定の『宗教』という世界の中で、どれくらいの割合かはわからないけれど、
たくさんのことを学び、考えて、生きている人がいることを知って欲しい。
どちらが恥ずかしい人間なのかは、考えればすぐにわかることなのだから。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
HN:
Ryosuke Watanabe
HP:
性別:
男性
自己紹介:
自分や友人の周辺で起こる日々のアートに注目。
面白いこと、紹介していきます。
興味を持った方、感想等はコメントへお願いします。
最新記事
(05/18)
(08/09)
(06/25)
(06/18)
(06/17)
P R
[40]  [39]  [38]  [37]  [36]  [35]  [34]  [33]  [32]  [31]  [30
忍者ブログ [PR]