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何気なく暮らしている日々の中にある『アート』を紹介していくブログ。
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art Ryosuke Watanabe

たまにこうして絵を描くことがある。
真っ白なキャンパスに何も計算しないまま、色を塗りたくっていく。
この時は夏だったので、上半身裸で、お気に入りの音楽を聞き、
踊りながら描いた絵だ。
テーマは確か、『宇宙の始まり』かなんかだった。
既にこの時 何を考えていたのか忘れていることが悲しい。
思い出した、『宇宙の始まりの混沌』だったかな。

とにかく僕の場合、思いつくままに、描くのが楽しい。
筆も使うし、時には手も使う、絵の具の種類もバラバラだ。
煙草が好きなので、灰なんかも塗りたくったりする。どうせ落ちるのに。
スプレーも使う。要はなんでもありだ。

ゴールを決めて描くよりも、偶然にできた絵が好みだ。
というのは、僕の場合ゴールを決めてしまうと、その理想を実現する程、
技術を持っていないことを知っている。
そうして、途中でがっかりして放棄してしまう。
であれば、最初から何も決めずに自分の気の赴くままに筆を走らせた方が
予想に反して良いものができる、という訳だ。

人生にも案外そういうことが言える、ということを知ったのは最近である。
ある博士によれば、人間というのは本能として現状維持を計る、という。
自己イメージと現実が違えば、自分の自己イメージに合わせようとする、
というのである。
それは、予期せず良い結果になったとしても起こるのだとか。
つまり、例えば、
『テストでいつも60点の自分が、90点を取ってしまった場合、
 自己イメージに合わない。そこで無意識に次のテストで30点を
 とってしまう』

「そんな馬鹿な」、と思うかもしれないが、まぁ聞いてほしい。
現状維持とは、生物が生きていく為の本能である、ということである。
生きていく為に呼吸をしたり、まばたきをしたりする。
そういう次元の中で本能として備わっている、と考えてみる。
先ほどの例はすごく極端なので、こう考えるとわかりやすいかもしれない。
自分にとって予期せぬ成功や良い結果が出た時、「自分らしくない」と次の
ステップに進むことを恐れてしまうということはないだろうか?
博士曰く、
『部下や後輩に何かを頼むと"やらない理由"をもの凄く"クリエイティブ"に
 考えてくる。なぜクリエイティブになるのかといえば、先ほどの
 自己イメージを保つ為に、無意識に脳が働くからだ。』
と。

例え「こうなりたい」というゴールがあったとしても、その働きによって
見えてくるものが限られてくる。
じゃあ、どうすれば良いのかと言えば、答えは簡単で、
自己イメージを高くすれば良いのだ。
ただ、高くするといっても、具体的にイメージするのは難しい。
現実の自分が立ちはだかる。現状できることは多くない。

ここでやっと、絵の話に繋げよう。
先ほど僕は、「偶然にできた絵」といったがこれは正確ではない。
僕もただ無心になって絵を描いている訳ではない。
「明るい感じが良いな」とか「こんな気持ちを表現しよう」とか、
そういったイメージはある。これが大事なのだ。
理想の、現実的な完成形があると視野は限られてくる。
どうしていいか、わからないことも多くなる。
自己イメージと理想のイメージに差があればある程、できない自分が
現れてくる。
であれば、その理想のイメージにある程度、形をつけなければ良いのだ。
抽象的な自分、そこに辿り着いた時の「幸せな自分」。
するとそんな「幸せな自分」という自己イメージに近づけようと、脳は
クリエイティブに働く。と、博士は言うのである。
なんだか少し、博士の言っていることを正確に表現できていない気がしてきたので
これくらいにしようと思う。

ここからは、あくまで僕の言葉として、
と、その前に言っておかねばならないことがあった。
写実的な絵や、きちんと計算して絵を描いている人を批判している訳ではない。
今回は、僕の絵の描き方と良い人生の生き方を無理矢理こじつけた結果、
こういう話になった。
理想というものを具体的な形で捉えるのは、それを実現していく過程で
凄く根気と努力のいることだと思う。
僕が言いたいのは、
世の中にはそれが出来る人と出来ない人がいる、
もし、「自分は出来ない人だ」と思う人がいれば、
まず、「出来ない人がダメ」だなんて風潮は一旦捨てて、
理想を抽象化しよう。
そうやって理想を抽象化して、形のない思想に変えられた時、
いつの間にか、「自分」は「出来る人」に変わっているはずだ。


参考:http://www.nicovideo.jp/watch/sm18596093

苫米地英人博士
認知科学者(計算言語学・ 認知心理学・機能脳科学・ 離散数理科学・分析哲学)
etc.
http://www.hidetotomabechi.com
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プロフィール
HN:
Ryosuke Watanabe
HP:
性別:
男性
自己紹介:
自分や友人の周辺で起こる日々のアートに注目。
面白いこと、紹介していきます。
興味を持った方、感想等はコメントへお願いします。
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